第四十五回 MF小堀雄大「チームとは」

はじめに、新型コロナウイルス感染症の大流行により、自らの危険を顧みず従事されている医療関係者の方々、本当にありがとうございます。

 

部員ブログの最後を担当させていただく事になりました。主将の小堀雄大です。

今回の自粛期間で今まで以上に自分やチームの事について考える機会が多くなりました。自分が思う「チーム」について書きたいと思います。

 

この自粛期間中に自分は高校時代の仲間とZOOMを使って会話をした。思い出話がメインになると思っていたのだが会話がスタートすると始まった内容は「強いチーム」「組織とは」「目標達成の為」「高校時代の思い出話」など今の自分にとって刺激になる話ばかりだった。自粛期間中でチームでの活動が出来ずにモチベーションを保つ事が難しかったが改めて自分が行ってきた高校時代やサッカーに対する思いを高校時代のチームメイトに再確認させてもらえた素晴らしい時間だった。それと同時に高校時代の事も思い出した。

 

自分は地元を離れて青森山田高校に進学をした。理由としてはサッカープレイヤーとしても一人の人間としても成長出来る場を選びたかったから。

 

小学生の頃からの夢であった全国高校サッカー選手権大会での優勝。でも自分はメンバーに入ってはいたものの一度もピッチでプレーする事はなかった。優勝した瞬間は嬉しかった。涙も出た。けれどその涙は嬉しさ、仲間やスタッフへの感謝、自分がチームに貢献できなかった悔しさ、親や周りで支えてくれた人への申し訳なさなど様々な感情が混合していた。青森から地元に帰省すると、友達や周りの方々には「おめでとう！」と掛けられる声。けれど自分がプレーでチームに貢献なんて1つも出来ていないという変えられない現実が物凄く悔しかった。けれどこの悔しさを得られた事は自分が成長する上で物凄くプラスな事だと感じた。必死にトップチームに食らいついていた自分。セカンドチームのキャプテンをしていた事もありトップチームの仲間だけでなく下のカテゴリーの仲間と話をする機会も多々あった。「俺らの分まで頑張ってくれ」とメンバーから外れてしまった仲間からの言葉も思い出した。だが自分はピッチで表現する事は出来ないけれど仲間からの言葉を思い出し自分が立たされている状況下でチームの為に出来る事を全力で行った。高校サッカーに悔いが無かったと言えば嘘になる。でも自分がこれから成長していく上で重要な事を学べた三年間であったとも思っている。改めて青森山田高校を選んでよかったと思っている。またそこで出会えた仲間やスタッフにとても感謝している。

 

そして大学サッカー。

やってやろうという気持ちで入部したが思い通りに試合に絡めず自分の過信やプライドはすぐに折られた。試合に絡めたのは2年からだった。メンバーから外れ応援していた時も「自分なら出来る」とか行動の前に口が動いている情けない勘違い野郎だった。今の時点で勘違いをして行動より先に口が動いてしまう部員がいるのであれば早く自分を見つめ直しチームを勝たせる存在になれと言いたい。チームに背を向け本気で取り組まない事はカッコよくなんかない。むしろ弱い人物や集団の典型的なタイプであると思っている。人は良くない時にこそ真価が問われると思う。ベクトルを環境や他人に向けるのではなく自分自身に向けて悪い状況の時こそ自分を成長させる場であるという事を忘れてはいけない。

 

自粛期間で自分達の想いを発信しようと始めた部員ブログ。全て目を通した。普段は胸の内に秘めている熱い思いを語る部員もいれば、日常を紹介している部員もいて個性があり自分らしさが前面に出ていると感じた。もちろん個性はあっていい。だけど、その中で忘れてはいけない事は「自分はチームの一員であるということ」一人一人がオンザピッチとオフザピッチの両方での立ち振る舞いや行動でチームに良くも悪くも影響を与えるという事を全員がもっと今まで以上に自覚するべきだと思う。その考えを持てる人間が増えれば増えるほど、より良い集団に近づけると自分は思っている。

 

自分としても高校での悔しさを忘れずに残された大学サッカーに後悔しないようにチャレンジャー精神を持って全力で取り組んでいきたい。

 

今回のコロナウイルス感染症の影響で今後どのような活動が出来るか明確ではないが、再開できる日まで各自が最高の準備をしよう。

 

そして目標である「関東昇格」を達成させよう。

 

 

 

拙い文章ではありますが最後まで読んで頂きありがとうございました。